チックコリアは、本当に才能に満ち溢れたアーティストである。ジャズピアニストとしてはもちろんのこと、クラシックのピアノだと思って聴いても、彼の音色は美しい。
ナルシストと言われるかもしれないが、あらゆる面で自分のあり方についてよく考えてしまう。
私は、子供達の心を捉えるのが得意でちょっとした町の人気者だし、モノマネもなかなか上手である。ちょっとした芸で人に笑ってもらうことも好きである。
しかし、アーティストと呼ばれる人のように、上手に表現することができない。政治家や教師のように、人にわかりやすくメッセージを伝えることもあまり上手とはいえない。
時として自分のあり方を見直したくなることもある。
チックコリアは、多方面の才能を発揮しながらも、このソロアルバムで自分のあり方を再定義しているのかもしれない。彼ほど豊かな音色を持つピアニストも珍しい。
今日は大磯ロングビーチで、湘南の美しい空の下、水と戯れながらそんなことを考えた一日だった。